山 六郎
(1897〜1982/高知県安芸市出身)

展示担当:河村章代(高知県立美術館)
     徳永高志(高畠華宵大正ロマン館)
   

 

 全体のコンセプトにのっとり、1920年代を代表するイラストレーターであり装丁家でありながら現在までほとんど知られていなかった山六郎の生涯と仕事を紹介する。
山は、1897年に高知県に生まれ、京都高等工芸学校卒業後、中山太陽堂入社。1922年にプラトン社に出向し、4月より山が装丁・タイトルロゴ・扉絵等を担当した雑誌『女性』が刊行され、評価を高めた。この後、雑誌の装丁のほか、直木三十五のプロデュースによる単行本の装丁など多彩な活動をした。山の仕事は、戦後の高知帰郷後にもおよび、美術の教育普及活動や県展などで活躍する。
 本展においては、彼がもっともはなやかに活動したプラトン社時代およびその直後に焦点を当てつつも、それ以外の活動についてもできるだけ掘り起こす。その際、雑誌『女性』や『苦楽』、書籍の装丁を中心に、その他の挿絵、肉筆などを展示する。展示を通して、戦前のイラストレーションやデザインに対する同時代の視線を浮かび上がらせるとともに、現代の視点からも再評価していきたい。